真の知識にあうことは

真の知識にあうことは かたきがなかになおかたし 流転輪廻のきわなきは 疑情のさわりにしくぞなき 親鸞聖人

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大丈夫を持っている間が一番あぶない

古い本からですが、読んでいたら泣けてきました。(いつものことですが)

七、弥陀の声
1
 蓮如上人は御文章の中で「その名号を聞くというはただおほように聞くにあらず、善知識にあいて、南無阿弥陀仏の六つの字のいわれをよく聞きひらきぬれば、報土に往生すべき他力信心の道理なりと心得られたり」と仰せられてあります。このおさとしからすれば、おおように聞くのではない、よく聞くということが真宗のすがたであることがしらされます。

 ところが、一般には、とかく聞いて覚えて「我はわかった」「我は心得た」と思い、それをもって「我は助かった」と思いあがるのが常であります。わかったからといって、また覚えたからといって、煩悩具足の火宅無常のこの私のすがたは一分でも一厘でも変わってゆくものではありません。わかっても覚えても、この私の煩悩具足の迷いの解決は、できません。私の胸の中は、聞いてしっかりとなりたいという思いでいっぱいですが、なかなかしっかりとなることができません。これはどうすればよいものなのでしょうか。
2
 それについてここに味わい深い一つの話があります。
 それは九州小倉の中山多四郎さん(昭和十年ごろ七十歳あまりで往生)が、親しい友にいつも涙ながらに語っていたという話であります。
 中山さんが十九歳のとき、どれほど聞いても胸の中がはっきりしないので、博多の万行寺の七里和上を訪ねてゆきました。お座敷に坐って待っていると和上が出てこられ「何をしに来た」との問いに対して、「大丈夫になれないから聞きに来ました」と答えました。すると和上は「大丈夫になりに来たのか、その大丈夫を持っている間が一番危ない」と申されたきり、奥の方へ入ってしまわれました。中山はそれでお寺の奥さんにたのみこんで寺男にしてもらい、その日から一生懸命にお寺の仕事を手伝いながら聞法しました。ところが或る年の大晦日の夜、和上が風呂に入られたので背中を流していたら、和上は「今年も暮れてゆくが、お前さんは年が明けたら、いくつになるか」と問われました。中山は「はい、二十二ですが、これで三年になります。」と申しますと、「ほう、はやいもんじゃのう。もう三年になるのか」と驚いたように言われるので、中山は「和上さんにとってははやかったでしょうが、私にとっては、つらいながい三年間でした。辛抱した私をふびんと思われるならば、ひと言お聞かせくださいませ」と申しました。すると和上は急に大きな声で「バカ!お前はわずか三年の辛抱を自慢するのか。この堕つるよりほかない私たちを抱きしめて泣いてくださる親様は、三年五年のご辛抱ではなかったぞえ」……「百年たっても大丈夫になれん私らじゃ。板橋を渡るときは大丈夫がいる。しかし石橋は大丈夫はいるまいが。あれが弥陀をたのむ身の姿じゃ。大丈夫という私の計らいをすてしめられたとき、如来の大丈夫さの中に摂取せられた私であったわい」。ひとりごとのようにいわれたとき「私は和上の背中へ額をあてて泣いた」ということです。

 まこと、まこと、しっかり聞いたから決定できたのではなかった。弥陀のお助けのたしかなことが聞こえてくだされたほかはなかったことであります。お助けが至りとどいてくだされたので、決定の信となったのです。如来の聞、つまり「よく聞く」とはこのことであります。
(加茂仰順著『親鸞の信』法輪選書)



 辛抱したとか苦労したとか悩んだとか、何も関係ないし要らなかったのです。だから、苦しんだとか泣いたとか笑ったとか、それは体験談であって、あってもなくても関係ないと、何も要らないと聞こえたら、苦しまねばとか泣かねばとは言えないはずなのです。だいたい、それこそ私の煩悩にまみれた30年や50年の苦労が往生の足しになるのでしょうか。今日初めて聞いて、泣きも苦しみもせず信じ救われる人があっても、むしろそれが本当の救いだからこそ成せることでおかしくも何ともない、ただ私の疑いが頑固だったのです。なんまんだぶつ


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